VIES · 欧州連合

非EU企業のためのVIES:いつ必要になり、どう機能し、どのようなルールに基づくのか

VIESは、VAT番号をEU域内の越境取引で有効にする仕組みです。適用を決めるのは会社の所在地ではなく、貨物の動き方であり、そこから生じるルールは加盟国ごとに異なります。

「VIES for Non-EU Companies」と題したイラスト。欧州の地図、倉庫前の大型トラック、VAT Information Exchange Systemのチェックリストを配する

非EU企業としてAmazon経由で欧州への販売を計画しているなら、早い段階で理解しておく価値のある手続きがあります。VAT番号がEU域内取引で有効かどうかを確認するEUの仕組み、VIESです。

国内のVAT番号さえあればEU域内の越境取引を始められる、と考えてしまいがちです。しかし貨物が実際にどう動くかによっては、その前提がコンプライアンス上の実質的な空白を残すことがあります。本稿では、VIESとは何か、どのような場合に適用されるのが通例か、どう機能するのか、そして登録前に自社の体制に即して詳細を確認すべき理由を整理します。

VIES登録が必要になる場面

クリップで留められた書類の束と眼鏡。EU域内取引の登録に伴う手続きを表す
Photo: Pexels

VIESは、企業の所在地によって適用が決まるものではありません。EU域内に設立された事業者にも、非EU事業者にも等しく関わります。通常その適用を左右するのは取引の性質と貨物の動き方であり、とりわけ自社在庫の加盟国間の移動と、EU域内VAT扱いに依拠するBtoB供給です。

これはPan-European FBAや同種の複数国在庫プログラムに登録しているEUで販売を広げるAmazon出品者にとって特に重要です。これらのプログラムでは、通常の物流の一環として在庫が異なるEU諸国の倉庫に保管・移動されます。

在庫がこのように動くのであれば、VIESの有効化が自社に関わる可能性は高いと考えられます。在庫を一国のみに置き、その市場内で国内販売しか行わない出品者は、同じ要件に直面しないこともあります。だからこそ、どちらかに決めつけるのではなく、自社の体制に即して確認する価値があります。

VIESとは何か、どう機能するのか

蛇腹式ファイルの中を探す手。VIESが照会する各国のVATデータベースを表す
Photo: Pexels

VIES(VAT Information Exchange System)は、欧州委員会が運用するEUレベルの電子検証システムで、VAT番号がEU域内取引向けに有効化されているかを確認します。独自の記録を保有しているわけではなく、各加盟国が管理する国内VATデータベースに照会し、有効か無効かを返します。

導入は1993年、加盟国間の通常の税関検査が廃止されたEU単一市場の発足と同時でした。現在、その行政協力の枠組みは主に理事会規則(EU)第904/2010号に基づいて運用されています。

国内のVAT番号(たとえばイタリアのVAT番号)を保有していても、その番号がEU域内取引向けに自動的に有効化されるわけではありません。多くの加盟国では、VIESで有効と表示されるまでに別途の申請や追加の承認手続きが必要です。手順は国によって異なるため、EU全体に単一の手続きがあると想定せず、登録国の要件を確認することをお勧めします。

実務上もうひとつ重要な区別があります。VIESは検証のためのツールであり、申告のためのポータルではありません。在庫の移動を記録するものではないため、VIESの有効化が適用される場合でも、その基礎となる越境取引は、各国のVAT申告、リキャピチュラティブ・ステートメント(EC Sales List)、場合によってはIntrastatの提出を通じて報告する必要があります。

共通のEU枠組みと、異なる各国ルール

曇り空にはためくEUの旗。共通のEU法の枠組みを表す
Photo: Pexels

VIESは共通のEU法の枠組みの下で機能します。VAT指令と第904/2010号規則が、VAT番号の基本構造、行政協力、加盟国間の情報交換を定めています。国ごとに異なるのは、その枠組みの運用方法です。申請手続き、必要書類、審査プロセス、そして場合によっては金銭的な保証の要件が変わります。

イタリアはその差異の顕著な例です。2025年に施行されたイタリアの規則では、税務代理人を通じてイタリアでVAT登録をしている非EU・非EEA事業者は、イタリアのVIES登録に含まれる条件として、最低36か月にわたる5万ユーロ以上の金銭的保証を差し入れる必要があります。この保証は現金の供託ではなく、銀行保証または保険による保証(polizza fideiussoria)の形をとることができます。

この要件は、D.P.R. 633/1972第35条に第7-quater項を追加したDecreto Legislativo 13/2024によって導入されました。基準は経済財務省の2024年12月4日付政令で、運用細則はAgenzia delle Entrate(イタリア税務当局)の2025年4月14日付Provvedimento n. 178713で定められています。これは税務代理人を利用する非EU・非EEA企業に固有の追加条件であり、上記のVIES要件に上乗せされるものです。イタリアでの手続きは、イタリアのVATとVIESの登録ガイドで順を追って解説しています。同じ立法命令は税務代理人自身にも第二の、別個の保証を課しており、その余波は今も国境で表面化しています。詳しくはイタリア税関が入着貨物を止める理由をご覧ください。

他の加盟国も、特定の状況で独自の審査、書類要件、金銭的保証のルールを課すことがあります。イタリアと同じ扱いだと想定せず、国ごとに確認する必要があります。

貨物が実際に動く場所で登録する

ノートパソコンの横で印刷された書類を確認する人物。EU市場参入前のコンプライアンス確認を表す
Photo: Pexels

要件が国ごとに異なる以上、VATとVIESの義務は、書類上もっとも手続きが簡単に見える国ではなく、実際のサプライチェーンに従って判断すべきです。貨物がどこで輸入され、保管され、移動し、販売されるのか——Amazonが複数国の物流プログラムで在庫を保管した場所も含めて——が基準になります。

これらの詳細の振れ幅が大きく、誤った場合の影響も個々の取引、関係国、各国の手続きによって変わることを踏まえると、一般的な情報だけに頼るのは実際にリスクを伴う領域です。

開始前に確認する

自社のサプライチェーンと事業展開国を把握している現地の専門家に義務を確認することが、想定外のコンプライアンスの空白を作らずにEU市場へ参入するもっとも確実な方法です。

Servix Internationalは、非EU企業がEU全域でのVATおよびVIESの義務を評価し、イタリアでは必要な保証を効率的に組み立てられるよう支援します。事業開始前に、自社に何が適用されるのかを正確に把握できます。

出典:理事会規則(EU)第904/2010号 · Agenzia delle Entrate、2025年4月14日付Provvedimento n. 178713 · Agenzia delle Entrate、EU域内取引の許可(VIESアーカイブ) · Decreto Legislativo 13/2024(Normattiva) · Provvedimento n. 178713/2025 — 運用細則(PDF)

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